風向風速計 IoTセンサー「anemolink®-2D」
「anemolink-2D」(アネモリンク2D)は、当社が持つエレクトロニクス技術と AI 技術を融合させた、気流を可視化しデータ取得可能な環境計測に役立つ風向風速計 IoT センサーです。
持ち運び可能なコンパクトタイプなので、気流や微風が気になる場所へ手軽に置くことができます。また、複数個を設置することでその場所特有の風向風速が計測可能です。
厳密な空調管理が求められ、わずかな塵や埃が歩留まりに影響する製造現場やクリーンルームなどにとても有効です。
風を見える化。データにできる。風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」紹介動画
製造現場での風速風向計測に関するお悩み
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気流を確認したい
工場内のダストが原因で不良品が増えている。気流をモニタリングすることで要因を特定し歩留まりを改善したい。
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風向や風速を、
もっと手軽に簡単に計測したい風向や風速を計測したいけど、大規模な設備はちょっと...手軽に始められて簡単に計測できる機器はないのかな。
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計測したデータを確認したい
計測データの確認をしたいけど...どうすればいいのだろう?
カンタンにできるかしら??
3つの特長でお客様のお悩みを解決!
風向風速を可視化できる
本体上面で風向風速を確認することができます。外周にあるLEDの位置で風向(風上)が、明るさで風速が分かります。縦に置けば縦方向の計測が可能です。0.03m/sの微風から気流をキャッチすることができます。
※縦置きの場合はお客様ご自身による器具等での取り付けが必要です。
本体を置くだけですぐに計測
本体の重さは約155g、外径は9cm以下の軽量・コンパクトサイズです。USB給電により動作しますので、面倒な設定なくデスクや作業台の上など気流が気になる場所に置いて計測できます。
リアルタイム計測とデータ取得は、カンタン接続3パターン
本体での風向風速確認はもちろん、USBを接続すればお手持ちのWindowsパソコンで、少し離れた場所からならBluetooth通信で市販のM5Stack Core2を使ってデータの取得が可能です。さらにパソコンとM5Stack Core2を接続すれば、本体と離れた場所でもWindowsパソコンで測定可能です。
- anemolink Viewer(Windows用専用ソフトウェア)およびanemolink Viewer&Logger(M5Stack Core2専用ソフトウェア)はanemolink-2Dをご購入いただいたお客様に無償提供するサービスソフトウェアです。
- M5Stack Core2 は、お客様ご自身でご用意いただく必要があります。
- M5Stack Core2 の正規販売代理店は、株式会社スイッチサイエンスです。
オプション既設システムから風向風速計測データをRS-485通信で取得:RS-485インタフェースボード
anemolink-2Dを産業用コントローラで多く使われるRS-485通信に接続するためのインタフェースです。既設の制御管理システムからanemolink-2Dの計測データが取得できるようになります。
特長
- 絶縁型RS-485トランシーバ
- anemolink-2DがRS-485通信に対応
- 31台まで2線式マルチドロップ接続が可能
- anemolink-2D本体への電源供給が可能
風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」の利用シーン
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工場の製造ラインで...
- クリーンルームなど気流の管理が求められる製造現場での計測に最適。
- 人の出入りが影響する場所、レイアウト変更による気流の管理に。
- 計測した気流データから、製造物の品質向上や歩留まり改善への施策を検討。
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オフィス・学校で...
- 効率性や生産性、快適性が求められるスペースの空気を見える化。
- 空気のよどみ・不快感など、不安要素を軽減する快適な空間づくりに。
- CO₂濃度を計測し環境改善に。※オプション機能
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商業施設で...
- 密閉空間の改善に。
- 多くの人が集まる空間の環境調査に。
- 換気の見える化で利用者の安心に。
お客様の声
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(D社様)
光学フィルム製造設備の吸排気エアフロー確認で使用しました。クリーン度が求められる製造ラインに設置した結果、精密加工製品の品質改善につながりました。
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(J社様)
半導体クリーンルームのエアフロー管理で使用しました。製品に異常が起きた際、いつどこで何が起きていたかをデータで確認できるようになり原因特定に役立ちました。
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(T社様)
機械製造工場の省エネ環境改善に利用しました。温湿度管理だけでは狙いどおりの効果が得られなかったため、気流の計測を追加しました。目標どおり空調機の省エネ改善効果が得られるようになりました。
風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」開発秘話
オフィス・住環境・工場などの製造現場では空気の流れを確認したいというニーズが増えています。anemolinkは置くだけで風向・風速を可視化できるIoTセンサーです。
気流開発の技術開発に取り組むきっかけとなったのは、室内の微妙な気流を測定する術が意外にもなかったことです。当社が培ってきた技術を組み合わせれば、比較的簡単に室内の気流測定が可能ではないかと考え、産業分野の需要拡大も視野に基礎実験を進めることになりました。
当社の開発コンセプトは、簡単で手軽に風向・風速を計測できるセンサーであると同時に、IoTデバイスとして計測データから新しい価値を見つけ出し、可能性を広げるオリジナルの環境センシングソリューションに取り組むことでした。こうしてanemolinkの開発が始まり、高性能が得られたフローセンサー(気体流量センサー)を風速センサーとして応用し、anemolink-2Dが誕生しました。
anemolink-2Dの特長は"置くだけ"で手軽に運用できること、直径約9㎝のコンパクトな形状、USB給電で設置がカンタンということです。さらに、人が微かに感じる風をセンシングできる機能を備えており、微風でありながらもLEDが点灯する位置で風向を、点灯するLEDの輝度で風速を、また風がオーバーフロー状態の時は全LEDが点滅し、精度の高い気流の可視化、データとしての保存を実現しました。Windowsパソコンと接続すれば専用アプリで風向・風速のデータを確認することができます。
当初は住宅内の気流測定を目的に開発したanemolink-2Dですが、製造業など産業分野での需要が高いことが分かってきました。製造ラインでは、緻密な気流コントロールが製品の品質を大きく左右すると言っても過言ではありません。例えば、自動車本体やさまざまな機器の塗装工程で、気流によって違った色の塗料の細かな粒子が混じっただけで品質不良を招いてしまう恐れがあるほか、精密部品製造などを行うクリーンルームでは、ダストの管理においてさらにデリケートな気流確認が求められます。このように、室内環境における微風の可視化が、製造・加工品質を追求する産業分野が有望なターゲットであることを再確認し展開を図っています。
見えないものをデータとして見える化し、新しい価値につなげるというIoT本来の考え方から、センサーを内蔵した 920MHz LPWA の無線機「NetNucleus LPWA」と、取得したデータをクラウドに収集する機能、収集したデータを分析する機能を備えた「NetNucleus IoT」を組み合わせた使い方も提案しています。
風洞装置による実験
気流の方向を感知してLEDが点灯
【Digital Wave】風を見える化し、データ化するIoTセンサー「anemolink」 詳しくはこちら
風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」各表示の見方
anemolink-2D本体 LED
ソフトウェア
M5Stack Core2
(anemolink Viewer&Logger)Windows画面
(anemolink Viewer)風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」製品仕様
品名 | anemolink-2D1 | anemolink-2D4 | |
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風速 | 0.03~1.00m/s | 0.1~4.0m/s | |
風向 | LED | 16分割(22.5°ステップ) | |
データ | 0~359°(1° ステップ) | ||
精度(注1) | 風速 | ±15%(風向が0°,90°,180°,270°かつ風速0.4m/sのとき) | |
風向 | ±25°(風速0.4m/s時) | ||
CO₂(オプション) | 400~10000ppm(±10%) | ||
電源電圧 | 5V(USB Type-C) | ||
通信方式 | 無線 | Bluetooth 4.2 | |
有線 | USB/シリアル(UART) | ||
使用環境 | 温度 0°C~60°C 湿度35%~85% ※氷結・結露なきこと | ||
測定対象 | 常圧・常湿の清浄な空気 | ||
外形寸法 | 約87mm(直径) 約57mm(高さ) | ||
重さ | 約155g |
- (注1)当社独自の開発環境にて確認したもので、法令に基づく精度を保証するものではありません。
オプション CO₂センサー
安価なCO₂測定器の多くはアルコールなどに反応する簡易センサーを用いており、CO₂濃度を正しく捉えることができません。anemolink-2D CO₂は、 経済産業省の「二酸化炭素濃度測定器の選定等に関するガイドライン」に準拠した NDIR式(非分散型赤外)CO₂センサーを採用しています。このセンサーを搭載することで風向風速とCO₂の同時モニタリングが可能となり、人が集まる場所などでの利用シーンが広がります。
※CO₂センサーのみの販売はしておりません。必要な場合は CO₂センサーを搭載した anemolink-2D CO₂をご注文ください。
風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」よくある質問
風向風速はどのように確認できるのですか?
風向は本体のLEDが光る方向で確認できます。風速に応じてLEDの明るさが変化します。M5Stack Core2やWindowsパソコンを使えば風向風速のデータが取得できます。
どのような場所で使われるものですか?
クリーンルームなどエアフロー管理が求められる製造現場や、建物内の空調や通風の確認などが必要なところでお使いいただいています。
屋外でも利用できますか?
屋外では使用できません。本製品は屋内での利用を想定しております。
工場内の多地点観測はできますか?
Bluetoothの通信範囲内であればM5Stack Core2を使って6台までの計測が可能です。またオプションのRS-485インタフェースボードを追加することで31台までの多地点計測が可能です。
垂直に設置できますか?
設置できます。横置き(水平)、縦置き(垂直)に限らず、自由な向きでご利用いただけます。
※横置き(水平)以外の場合はお客様ご自身による器具等での取り付けが必要です。
M5Stack Core2の使用は必須ですか?
本体だけでも視覚的に確認可能です。
データの確認や取得にはM5Stack Core2、もしくはanemolink ViewerをインストールしたWindowsパソコンをご使用ください。CO₂の計測も可能ですか?
CO₂センサー付きのanemolink-2Dを購入いただければCO₂の計測が可能です。
本体LEDがCO₂濃度の目安を緑・黄・赤色の3段階で表示します。 M5Stack Core2やパソコンを使えばCO₂濃度のデータが取得できます。風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」の資料請求
「anemolink-2D」に関するご案内や、導入相談などのお問い合わせをお受けしております。
anemolink -2D 概要資料
風向風速計 IoTセンサー「anemolink-2D」のご紹介資料です。
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※anemolink-2D は、個人ユーザ様への販売はしておりません。