ハードウェアトロイ検出ツール
「HTfinder®」を使った回路検証サービスを開始
2020年12月21日
東芝情報システム株式会社
ハードウェアトロイ検出ツール
「HTfinder®」を使った回路検証サービスを開始
~半導体の電子回路に隠された悪意のある回路を検出~
東芝情報システム株式会社(本社:川崎市川崎区、取締役社長:渡邉一正 以下、東芝情報システム)は、早稲田大学(以下、早大)の戸川望(とがわのぞむ)理工学術院教授と共同でハードウェアトロイ検出ツール「HTfinder」を開発しました。このツールは、半導体の回路設計時に意図的に組み込まれる悪意のある回路(以下、ハードウェアトロイ)を検出する機能を持っています。当社はこのたび、今まで具体的な対策の無かったハードウェアトロイ混入の脆弱性を排除できるソリューションとして、「HTfinder」を使った回路検証サービスの提供を開始いたしました。
市場動向とツールの開発経緯
総務省の予測では、2021年に全世界で400億個を超えるIoTデバイスが稼働するとされています。IoTデバイスの利用は今後も多様化が見込まれますが、その普及に伴ってハードウェアの設計や製造の外注化が進み、悪意ある第三者によってハードウェアトロイが挿入される危険性が指摘されています。ハードウェアトロイとは、ハードウェアに隠されて組み込まれ特定の条件下で動作する悪意のある機能のことです。ハードウェアトロイは、ICチップの誤動作や故障、機密情報の流出を引き起こすなど多方面へリスクを広げてしまう危険性を持っています。このようにハードウェアに対するセキュリティ対策は喫緊の課題となっていますが、設計者はハードウェアトロイ混入などの脆弱性に対して具体的な対策を持っていないのが現状でした。


東芝情報システムは、早大が開発した「ハードウェアトロイ検出手法」の設計に基づき検証ツール「HTfinder」を開発しました。本回路検証サービスは、このツールを使用して今までハードウエアトロイ検出の手段がなかった課題を解決するものです。
回路検証サービスの概要
東芝情報システムは2020年10月より、ハードウェアトロイ検出ツール「HTfinder」を用いた回路検証サービスを開始しました。本サービスは、お客様から設計回路をお預かりして回路の検証を行うほか、東芝情報システムに半導体の設計依頼をされたお客様には、回路検証のオプションとしてご提案いたします。

検証の結果、回路の中にハードウェアトロイが検出された場合には駆除方法のご提案と駆除作業のサービスも行います(サービス料金は回路の規模により変動いたします)。
東芝情報システムはこれからも、業界をリードするLSIソリューションを提供してまいります。
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LSI分野、組込みシステム分野、システムインテグレーション分野で、お客様のニーズに最適なソリューションを提供しています。
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