お客様の評価環境へカンタンに組み込める!半導体の波形特性判定を効率化するWaveform meister
LSIの開発時には、電気的特性を評価するためにオシロスコープなどを用いて波形特性の正否判定を行います。この判定は大量のデータを扱わねばならず、また判定も技術者の目視に頼ることがほとんどのため、作業負担やコスト面、品質面などで多くの課題がありました。これらの課題を解決し、波形特性判定を効率化するために開発されたのが、Waveform meister(ウェーブフォーム マイスター)です。
Waveform meisterは、高い汎用性を持ち、大量のデータを自動判定する画期的なAIプラットフォームとして、半導体メーカーや計測機器メーカーから注目を集めています。
Waveform meisterは、高い汎用性を持ち、大量のデータを自動判定する画期的なAIプラットフォームとして、半導体メーカーや計測機器メーカーから注目を集めています。


LSIソリューション事業部
富樫 政寛
オシロスコープで取得した波形特性をAIで自動判定するツール
ーWaveform meisterとはどのような製品ですか?
波形データの特性を判定することに特化したツールです。もともとは半導体の特性評価のために開発した製品ですが、プリンターといった精密機器の基板特性評価、または振動データや温度データの異常を検知し、製造装置に使われる部品の異常を見つける用途にもご利用いただけます。
半導体の開発過程では、波形データを測定して最終的に波形の良し悪しをチェックする「特性評価」を行います。オシロスコープ(計測機器)が取得した大量のデータを目視で確認するのは非常に大変な作業です。例えば電源用のLSI評価において測定するデータ数は数千にも及びます。それだけ膨大な量を人の目で確認するにはかなりの時間を要し、ミスも発生しやすくなります。 またチェックを担当する技術者のスキルによって精度が左右されやすく、異常を見逃してしまったり、チェック作業に時間がかかったりと、多くの課題がありました。 チェックの工数が納期を圧迫し、結果的に品質の低下を招くという悪循環を打破すべく、人に成り代わって特性評価を自動化できるツールとしてWaveform meisterは開発されました。
波形データの特性を判定することに特化したツールです。もともとは半導体の特性評価のために開発した製品ですが、プリンターといった精密機器の基板特性評価、または振動データや温度データの異常を検知し、製造装置に使われる部品の異常を見つける用途にもご利用いただけます。
半導体の開発過程では、波形データを測定して最終的に波形の良し悪しをチェックする「特性評価」を行います。オシロスコープ(計測機器)が取得した大量のデータを目視で確認するのは非常に大変な作業です。例えば電源用のLSI評価において測定するデータ数は数千にも及びます。それだけ膨大な量を人の目で確認するにはかなりの時間を要し、ミスも発生しやすくなります。 またチェックを担当する技術者のスキルによって精度が左右されやすく、異常を見逃してしまったり、チェック作業に時間がかかったりと、多くの課題がありました。 チェックの工数が納期を圧迫し、結果的に品質の低下を招くという悪循環を打破すべく、人に成り代わって特性評価を自動化できるツールとしてWaveform meisterは開発されました。

ーWaveform meisterの導入によって得られるメリットにはどのようなものがありますか?
波形特性のチェック作業に人手がかからなくなるので、チェックの品質向上にも寄与します。スキルを持った人材をベースとしてAIに学習させれば、その人の分身がいくらでも作れます。 例えば電源ICの電気特性評価で1,700ほどの波形チェックを行った際、熟練の技術者が目視で行った判定は98.4%の精度だったのに対して、熟練技術者をベースにして作ったAIの判定は98.1%という結果が出ました。若手や中堅の技術者によるチェックでは精度は80%ほどに落ちますので、AIの判定は熟練の技術者並みの精度であることが分かります。また、判定にかかった時間も4.1時間から0.6時間と85%の削減を実現できています。Waveform meisterを導入することで熟練の技術者と同じ精度で自動チェックができるようになり、一定の品質を担保できるようになるのです。工数(コスト)を削減できると同時に、品質も担保できる。これが大きなメリットですね。
波形特性のチェック作業に人手がかからなくなるので、チェックの品質向上にも寄与します。スキルを持った人材をベースとしてAIに学習させれば、その人の分身がいくらでも作れます。 例えば電源ICの電気特性評価で1,700ほどの波形チェックを行った際、熟練の技術者が目視で行った判定は98.4%の精度だったのに対して、熟練技術者をベースにして作ったAIの判定は98.1%という結果が出ました。若手や中堅の技術者によるチェックでは精度は80%ほどに落ちますので、AIの判定は熟練の技術者並みの精度であることが分かります。また、判定にかかった時間も4.1時間から0.6時間と85%の削減を実現できています。Waveform meisterを導入することで熟練の技術者と同じ精度で自動チェックができるようになり、一定の品質を担保できるようになるのです。工数(コスト)を削減できると同時に、品質も担保できる。これが大きなメリットですね。
ーWaveform meisterの導入は難しくないのですか?

大丈夫、簡単です(笑)。Waveform meisterは、Windows10とWindows11向けにGUIアプリケーションとして用意しています。画面に表示される注釈を見ながら操作をしていけば、容易に波形を判定できる開発環境を作ることができます。
開発で一番こだわったのは、エンドユーザーの視点に立った汎用性の高いUIです。UI設計には最も時間をかけ、約9ヵ月の期間を投じました。その結果、多くのエンドユーザーの要望を取り入れることができ、多種のデータに対応させることもできるようになりました。
開発で一番こだわったのは、エンドユーザーの視点に立った汎用性の高いUIです。UI設計には最も時間をかけ、約9ヵ月の期間を投じました。その結果、多くのエンドユーザーの要望を取り入れることができ、多種のデータに対応させることもできるようになりました。
ー他にも企業にとってのメリットはありますか?
最大のメリットは、先ほどご紹介した開発期間の短縮によるコストダウンと品質の担保ですね。従来は目視でのチェック後に再度テストをしたり、同じレポートを作成したりと、かなりの工数がかかっていましたから。先ほど紹介した電源ICの特性評価の例でも、Waveform meisterは目視判断に比べて85%も時間を削減できています。
この他にも、Waveform meisterの導入によるメリットはあります。開発期間の大幅短縮を実現できれば、市場にいち早く製品をリリースできるようになり、競争力の強化が可能になります。また評価作業にはオシロスコープという計測機器を用いますが、かなり高額であることから、限られた台数を社内で共有しているケースが一般的です。オシロスコープの使用頻度や使用時間が減って有効活用できるようになれば、開発過程のランニングコスト削減にもつながります。
技術者も単純作業を機械に任せることで、より付加価値の高い設計などの開発業務に注力できるようになります。加えて、多くの企業に共通する課題として、熟練した技術者に作業が偏りがちでチェック業務が属人化してしまうことが挙げられます。Waveform meisterを導入してチェック作業をAIに任せれば、担当者の属人化を解消でき、若手の育成にも活用できると考えます。
最大のメリットは、先ほどご紹介した開発期間の短縮によるコストダウンと品質の担保ですね。従来は目視でのチェック後に再度テストをしたり、同じレポートを作成したりと、かなりの工数がかかっていましたから。先ほど紹介した電源ICの特性評価の例でも、Waveform meisterは目視判断に比べて85%も時間を削減できています。
この他にも、Waveform meisterの導入によるメリットはあります。開発期間の大幅短縮を実現できれば、市場にいち早く製品をリリースできるようになり、競争力の強化が可能になります。また評価作業にはオシロスコープという計測機器を用いますが、かなり高額であることから、限られた台数を社内で共有しているケースが一般的です。オシロスコープの使用頻度や使用時間が減って有効活用できるようになれば、開発過程のランニングコスト削減にもつながります。
技術者も単純作業を機械に任せることで、より付加価値の高い設計などの開発業務に注力できるようになります。加えて、多くの企業に共通する課題として、熟練した技術者に作業が偏りがちでチェック業務が属人化してしまうことが挙げられます。Waveform meisterを導入してチェック作業をAIに任せれば、担当者の属人化を解消でき、若手の育成にも活用できると考えます。
お客様の製品開発を加速させるWaveform meisterの連携機能と調整機能
ーWaveform meisterをプラットフォーム型サービスとして開発するに至った背景を教えてください。
もともと当社ではお客様からデータをいただき、私たちのツールを使って評価を行うというサービスを展開していました。しかしながら、半導体の設計データには社外に持ち出せない機密情報が多く含まれています。データ提供のハードルが高く、データをもらえないとサービスを提供できないという点が大きな課題だったのです。 このようなハードルに加え、「自社内で自由に作業をしたい」という要望もいただいていたことから、お客様が持ついろいろなデータに対応できるプラットフォームを作り、Waveform meisterというツールそのものを提供することで課題解決を目指しました。
※プラットフォーム型:他のアプリケーションやサービスが動作するための基盤を提供するソフトウェアやサービスのこと。
Waveform meisterの開発は、あるお客様が持っていた計測機器向けの波形判定技術からスタートしました。しかし開発の過程で、その技術がお客様の持っているオシロスコープにしか対応できないことが判明したのです。計測機器のメーカーや仕様が違えば、当然ながらデータの形状も変わります。
汎用性がなければ不完全なツールになってしまう、そこに気づいた私たちは、お客様の手でAIプラットフォームに学習させられる機能を開発しようということになりました。その結果、Waveform meisterは、どのメーカーのオシロスコープにも使えるようになっています。数値データや、一般的によく使われるjpegやpngといった画像データに対応しているのです。これにより、オシロスコープ以外の計測機器でも対応が可能になりました。このような汎用性が功を奏し、販路拡大にもつながっています。
もともと当社ではお客様からデータをいただき、私たちのツールを使って評価を行うというサービスを展開していました。しかしながら、半導体の設計データには社外に持ち出せない機密情報が多く含まれています。データ提供のハードルが高く、データをもらえないとサービスを提供できないという点が大きな課題だったのです。 このようなハードルに加え、「自社内で自由に作業をしたい」という要望もいただいていたことから、お客様が持ついろいろなデータに対応できるプラットフォームを作り、Waveform meisterというツールそのものを提供することで課題解決を目指しました。
※プラットフォーム型:他のアプリケーションやサービスが動作するための基盤を提供するソフトウェアやサービスのこと。
Waveform meisterの開発は、あるお客様が持っていた計測機器向けの波形判定技術からスタートしました。しかし開発の過程で、その技術がお客様の持っているオシロスコープにしか対応できないことが判明したのです。計測機器のメーカーや仕様が違えば、当然ながらデータの形状も変わります。
汎用性がなければ不完全なツールになってしまう、そこに気づいた私たちは、お客様の手でAIプラットフォームに学習させられる機能を開発しようということになりました。その結果、Waveform meisterは、どのメーカーのオシロスコープにも使えるようになっています。数値データや、一般的によく使われるjpegやpngといった画像データに対応しているのです。これにより、オシロスコープ以外の計測機器でも対応が可能になりました。このような汎用性が功を奏し、販路拡大にもつながっています。
ープラットフォーム型としてお客様のシステムに接続し、連携できる機能について教えてください。
波形データの特性を判定する前には、必ず測定作業が発生します。半導体メーカーはすでに自動測定プログラムを導入しているところがほとんどで、パソコン上でオシロスコープを制御しています。しかし測定の自動化はできていても、測定したデータのチェックまで自動化できている企業がまだ少ないというところに着目しました。
Waveform meisterを導入するにあたって、お客様に自動測定プログラムを作り直してもらうのは大変な手間がかかってしまい、それは私たちの望むところではありません。そこで各社が持つ既存のテストプログラムと連携できる仕様にすることで、導入にかかる負担を最小限にしたいと考えました。
波形データの特性を判定する前には、必ず測定作業が発生します。半導体メーカーはすでに自動測定プログラムを導入しているところがほとんどで、パソコン上でオシロスコープを制御しています。しかし測定の自動化はできていても、測定したデータのチェックまで自動化できている企業がまだ少ないというところに着目しました。
Waveform meisterを導入するにあたって、お客様に自動測定プログラムを作り直してもらうのは大変な手間がかかってしまい、それは私たちの望むところではありません。そこで各社が持つ既存のテストプログラムと連携できる仕様にすることで、導入にかかる負担を最小限にしたいと考えました。
ーお客様のシステムと連携することで測定とチェックを同時に自動化できるというのは大きな魅力ですね。
この機能は、私たち自身の失敗が教訓になっています。測定したデータを後で見てみると、時折おかしなデータが混ざっていることがありました。その場合は、もう一度再測定が必要になります。データ測定からやり直しになってしまうと、余計なコストがかかり納期を圧迫します。
実際によくあった失敗が、測定器と半導体を結線する時の配線間違いでした。配線を間違えてもデータは測定できるため、設定時点でミスに気づきにくいのが厄介なところで……。3、4日かけて大量なデータを測定し終えた後、レポートとしてまとめた時点で初めてミスに気づき、初めから測定をやり直すという苦い経験をしたものです。
また、半導体内にあるレジスタ設定のミスでも同様なことが発生します。特に半導体の仕様は年々複雑になり、測定のやり直しが増えてきています。
あるいは致命的なミスではなくても、データにちょっとしたノイズが入ってしまうケースもありました。経験が浅い若手技術者だと気づけないことも珍しくありません。Waveform meisterを導入することで測定前に環境準備を整えてテストができることは、非常に大きなメリットだと考えています。
この機能は、私たち自身の失敗が教訓になっています。測定したデータを後で見てみると、時折おかしなデータが混ざっていることがありました。その場合は、もう一度再測定が必要になります。データ測定からやり直しになってしまうと、余計なコストがかかり納期を圧迫します。
実際によくあった失敗が、測定器と半導体を結線する時の配線間違いでした。配線を間違えてもデータは測定できるため、設定時点でミスに気づきにくいのが厄介なところで……。3、4日かけて大量なデータを測定し終えた後、レポートとしてまとめた時点で初めてミスに気づき、初めから測定をやり直すという苦い経験をしたものです。
また、半導体内にあるレジスタ設定のミスでも同様なことが発生します。特に半導体の仕様は年々複雑になり、測定のやり直しが増えてきています。
あるいは致命的なミスではなくても、データにちょっとしたノイズが入ってしまうケースもありました。経験が浅い若手技術者だと気づけないことも珍しくありません。Waveform meisterを導入することで測定前に環境準備を整えてテストができることは、非常に大きなメリットだと考えています。

半導体メーカーでは自動測定プログラムを使って夜間に数千のデータを測定し、翌朝に担当者が出社してからチェックを進めるケースが多くあります。営業時間外に測定をすることで作業効率化を目指す取り組みですが、Waveform meisterを連携させて測定とチェックを自動化できれば、さらなる効率化を実現できます。
夜間に測定とチェックを自動で同時進行し、翌朝にはデータの正常・異常がきちんと分類されています。今まで以上に効率化、品質向上を実現できたと、お客様からは多くの評価をいただいています。
夜間に測定とチェックを自動で同時進行し、翌朝にはデータの正常・異常がきちんと分類されています。今まで以上に効率化、品質向上を実現できたと、お客様からは多くの評価をいただいています。
ーお客様の判断基準に合わせた調整が可能、という機能についても教えてください。
AIに100点の結果を出すことはできません。正常と異常の選択をする際に正常を異常と誤検知してしまうか、そもそも異常な波形を見逃してしまう、という2つのケースがあります。
例えば正常が「0」、異常が「9」、しきい値を「5」にして「4」のデータが出たとします。本来は正常なデータですが、異常として誤検知することがあります。そこで「4」を異常としたくない場合は、しきい値を「6」まで上げて誤検知の頻度を減らす。Waveform meisterは、このようなカスタマイズが可能です。
AI自身が100点を出せないからこそ、少しでも怪しいデータにはすべてアラートを立てたり、正常の誤判定に対するしきい値を調整したりと、ユーザー自身がカスタマイズできる機能を設けました。
AIに100点の結果を出すことはできません。正常と異常の選択をする際に正常を異常と誤検知してしまうか、そもそも異常な波形を見逃してしまう、という2つのケースがあります。
例えば正常が「0」、異常が「9」、しきい値を「5」にして「4」のデータが出たとします。本来は正常なデータですが、異常として誤検知することがあります。そこで「4」を異常としたくない場合は、しきい値を「6」まで上げて誤検知の頻度を減らす。Waveform meisterは、このようなカスタマイズが可能です。
AI自身が100点を出せないからこそ、少しでも怪しいデータにはすべてアラートを立てたり、正常の誤判定に対するしきい値を調整したりと、ユーザー自身がカスタマイズできる機能を設けました。
ーこの機能を実装するに至った背景には、どのようなニーズがあったのでしょうか?
お客様には「異常の見逃しをゼロにしたい!」という強いニーズがありました。
測定と判定を同時に自動化するということは、人の目によるチェックが入らないということです。異常な波形を正常と判定した場合、その後に作成したレポートをレビューして初めて異常に気づくことになります。
そうなればデータの再測定は免れず、無駄な工数がかかってしまいます。それにオシロスコープを社内でシェアしている場合、他製品の開発スケジュールにまで影響が広がることにもなりかねません。
異常の見逃しによって作業工数が増え、納期が遅れるのを避けるためにも、より正確な判定ができるような調整機能が必要だと考えました。
この機能の実装により、評価漏れがなくなり異常な波形の見落としはゼロになりました。正常を誤って異常として検知することはありますが、異常の見逃しはやり直しのインパクトが大きいため、そちらを改善できたことは大きな成果だと考えています。
正常の誤判定を減らすには、しきい値を3段階ぐらい設定しておくことで、極力ゼロに近づけることは理論上可能です。測定結果が疑わしいデータにアラートを立てるようにすれば、測定の担当者も気づきやすくなり、リーダーも怪しいデータに目を光らせて効率良くチェックができる、そういったところで役立っていると実感しています。
お客様には「異常の見逃しをゼロにしたい!」という強いニーズがありました。
測定と判定を同時に自動化するということは、人の目によるチェックが入らないということです。異常な波形を正常と判定した場合、その後に作成したレポートをレビューして初めて異常に気づくことになります。
そうなればデータの再測定は免れず、無駄な工数がかかってしまいます。それにオシロスコープを社内でシェアしている場合、他製品の開発スケジュールにまで影響が広がることにもなりかねません。
異常の見逃しによって作業工数が増え、納期が遅れるのを避けるためにも、より正確な判定ができるような調整機能が必要だと考えました。
この機能の実装により、評価漏れがなくなり異常な波形の見落としはゼロになりました。正常を誤って異常として検知することはありますが、異常の見逃しはやり直しのインパクトが大きいため、そちらを改善できたことは大きな成果だと考えています。
正常の誤判定を減らすには、しきい値を3段階ぐらい設定しておくことで、極力ゼロに近づけることは理論上可能です。測定結果が疑わしいデータにアラートを立てるようにすれば、測定の担当者も気づきやすくなり、リーダーも怪しいデータに目を光らせて効率良くチェックができる、そういったところで役立っていると実感しています。
今後はオシロスコープ以外の測定機器への提案や追加機能の実装を進めていく
ーWaveform meisterを今後どのように展開していこうと考えていますか?
一部の企業様にはすでにご活用いただいていますが、センサーのデータを使って異常を検知し、装置の故障を判断するといった活用方法も可能です。また、オシロスコープを含めたさまざまな計測機器向けにライセンスを提供する取り組みもスタートしました。
もともとWaveform meisterはオシロスコープ向けに開発したツールです。オシロスコープのアナログ波形は連続的に変化し、人の目視でなければチェックがしにくいものですが、実は「0」「1」の値で表現されるロジック波形(デジタル波形)にもWaveform meisterは対応可能です。
今後は ロジック波形を扱うお客様の課題もしっかりヒアリングし、課題解決の具体的なソリューション提案に力を入れていきたいと考えています。
一部の企業様にはすでにご活用いただいていますが、センサーのデータを使って異常を検知し、装置の故障を判断するといった活用方法も可能です。また、オシロスコープを含めたさまざまな計測機器向けにライセンスを提供する取り組みもスタートしました。
もともとWaveform meisterはオシロスコープ向けに開発したツールです。オシロスコープのアナログ波形は連続的に変化し、人の目視でなければチェックがしにくいものですが、実は「0」「1」の値で表現されるロジック波形(デジタル波形)にもWaveform meisterは対応可能です。
今後は ロジック波形を扱うお客様の課題もしっかりヒアリングし、課題解決の具体的なソリューション提案に力を入れていきたいと考えています。
ー追加で実装を考えている機能はありますか?
現在は「正常です」「異常です」というシンプルな結果だけを出していますが、どういったところが異常なのかを補足説明する機能を追加実装したいと考えています。これもお客様の声がきっかけで、異常の場所を特定しやすくなれば若手の育成につながり、効率良い測定を実現できると考えています。
またWaveform meisterをあらかじめオシロスコープに組み込んでおく、という取り組みも始めました。もともと計測機器の機能は「測定」であり、測定結果をジャッジする機能は設けられていませんでした。しかしメーカー間での競争激化から、さらなる付加価値をつけたいというニーズが生まれ、メーカー側から「オシロスコープへWaveform meisterを組み込めないか」という問い合わせが寄せられたのです。
既存のオシロスコープにWaveform meisterを連携させるのではなく、すでに連携されたオシロスコープを購入する方が、エンドユーザーにとっても導入工数が削減できるというメリットがあります。
そこで計測機器メーカー向けにライセンス提供できる仕組みを作り、現在は国内大手メーカー数社とプロジェクトを進めています。さらにWaveform meisterは、ライセンス提供向けにWindows OSだけでなく、Linux OS(Red Hat Enterprise Linux 8)にも対応させました。計測機器メーカーだけでなく、波形を扱うツールベンダーへライセンス提供するなど対応範囲を大きく広げています。
現在は「正常です」「異常です」というシンプルな結果だけを出していますが、どういったところが異常なのかを補足説明する機能を追加実装したいと考えています。これもお客様の声がきっかけで、異常の場所を特定しやすくなれば若手の育成につながり、効率良い測定を実現できると考えています。
またWaveform meisterをあらかじめオシロスコープに組み込んでおく、という取り組みも始めました。もともと計測機器の機能は「測定」であり、測定結果をジャッジする機能は設けられていませんでした。しかしメーカー間での競争激化から、さらなる付加価値をつけたいというニーズが生まれ、メーカー側から「オシロスコープへWaveform meisterを組み込めないか」という問い合わせが寄せられたのです。
既存のオシロスコープにWaveform meisterを連携させるのではなく、すでに連携されたオシロスコープを購入する方が、エンドユーザーにとっても導入工数が削減できるというメリットがあります。
そこで計測機器メーカー向けにライセンス提供できる仕組みを作り、現在は国内大手メーカー数社とプロジェクトを進めています。さらにWaveform meisterは、ライセンス提供向けにWindows OSだけでなく、Linux OS(Red Hat Enterprise Linux 8)にも対応させました。計測機器メーカーだけでなく、波形を扱うツールベンダーへライセンス提供するなど対応範囲を大きく広げています。

ー最後に、Waveform meisterの導入を検討している企業の皆様へメッセージをお願いします。
Waveform meisterは、波形データの特性を判定することに特化したツールです。お客様が抱える大量の波形データのチェック、そしてチェックに対する品質改善にご活用いただけます。
Waveform meisterの強みは、お客様が自由にカスタムして使えるプラットフォーム型として提供している点です。計測機器メーカー様、AIを導入したいと考えているお客様にとっても、Waveform meisterのエンジンを使えばコストを抑えて付加価値の高い製品を開発できる可能性が広がります。開発に時間をかけてこだわり抜いた汎用性と組み込みのしやすさを、ぜひご体験ください。
今後もお客様の声にしっかりと耳を傾け、追加機能の実装や機能改善に努めてまいります。興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※記事内における内容、組織名などは2025年3月公開時のものです。
※本文中の会社名および製品名は各社が商標または登録商標として使用している場合があります。
Waveform meisterは、波形データの特性を判定することに特化したツールです。お客様が抱える大量の波形データのチェック、そしてチェックに対する品質改善にご活用いただけます。
Waveform meisterの強みは、お客様が自由にカスタムして使えるプラットフォーム型として提供している点です。計測機器メーカー様、AIを導入したいと考えているお客様にとっても、Waveform meisterのエンジンを使えばコストを抑えて付加価値の高い製品を開発できる可能性が広がります。開発に時間をかけてこだわり抜いた汎用性と組み込みのしやすさを、ぜひご体験ください。
今後もお客様の声にしっかりと耳を傾け、追加機能の実装や機能改善に努めてまいります。興味を持たれた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
※記事内における内容、組織名などは2025年3月公開時のものです。
※本文中の会社名および製品名は各社が商標または登録商標として使用している場合があります。